写真が苦手なのは

 撮られるのも苦手だが、今回は写真そのものの話。昔の写真を見ると心がザワザワしてフワフワして、戻ってこれなくなるような気分になる。現実感が希薄になり、ボーッとして、薄皮に包まれたような気分だ。感情の起伏が緩やかになるので、そういう意味では利点だろうかと考える自分がいるが、あまり不快とも感じないが心地良いとも全く思わないので、やはり考え直した方が良い。白昼夢にまで発展されたら堪ったものじゃないだろうし。

 大抵は過眠する勢いで熟睡すれば元に戻るのだけど、起きてもまだ現実感が戻ってこない時もある。今がそれ。昨日や一昨日の事が遠い昔のように感じるどころか、空白と勘違いするくらい濃霧に包まれているような感覚に陥っている。

 人は過去を残すために写真を撮るのだろうか。今が幸せなら過去の写真を見ても心がざわつかないのだろうか。心がざわつくというのは、過去に幸せを見出しているのか、それとも逆に不幸を見出しているのか。どっちなのだろう。自分は過去の写真を見て、何を思っているのだろう。自分の事なのに、よく分からない。